Portfolio4 of ajisaka.net

4.評価と改善すべき点
4-1.公開授業シートに基づく自己・他己評価と改善点

 府大高専では、第三者からの客観的な授業評価を受けるため、「公開授業」が設定されており、公開授業シート[14]にその評価内容が記録される。公開授業シートに設けられている質問項目は、「授業の準備状況」「教材の活用」「声の大きさ・言葉の聞き取りやすさ」「黒板・パワーポイントの文字の見やすさ」「双方向授業(対話・様子の把握など)」「全体的な感想」といった6つの項目である。その結果、「授業の準備」と「声の大きさ・言葉の聞き取りやすさ」の向上を図ることが、「双方向授業」につながり、結果的に「全体的な感想」すなわち総合的な評価を向上させる要因となりうることが明らかとなった。従って、「教材の活用」が非常に重要な位置をしめていることから、その工夫の仕方について詳細に検討することが有効である(従って、このことからも本TPで挙げている方略Ⅰ~Ⅳのような工夫が重要であるといえる)。

4-2.自主的な教員の集まりに基づく授業改善点の検討

 教育経験年数が短いうちは、様々な問題が生じる機会も多い。そこで同じ状況にある若手教員が集まり、『教育経験年数が短いゆえに生じる教育・研究・運営に関する諸問題や各種情報の共有を図るとともに、その解決に向けた報告・連絡・相談の場』を設け、専門・一般の垣根を越えてコミュニケーションを図り、相互連携が取りやすい体制「自主研究会」を組織している。なお、その研究会[15]では、公開授業の結果を踏まえた改善点に関する検討が行われ、その結果、「府大高専の教育理念・目標に即して、講義科目における板書・テスト・説明といった基本的取組みに対する工夫を行うとともに、双方向性を作りだすための多面的なアプローチを試みることが重要である」といったことが確認されている。5年が経過した現在、この自主研究会は姿・形を変えて教職員で趣味の音楽演奏を楽しむ「自主的な集まり」に進化している。これは研究会という堅苦しい雰囲気の中で教育を語るのではなく、趣味の時間を楽しむ中で教育・研究・運営に関する諸問題や各種情報の共有を図ろうという意図のためである。心地よい居場所(状況)は何も学生だけに限らず、教職員にとっても重要な要素であると考えている。

4-3.ティーチングポートフォリオに関する取組み

 本TPも含め、私自身はTPの取組みに積極的に関わっており、すでにアカデミックポートフォリオ(AP)の作成も行っている。また、現在までに計5名のメンターを担当している。メンターを経験することで、得られるメリットとして①他教員の教育理念に触れることが自己省察にもつながる、②他教員との交流が生まれる、などが挙げられる。また、TPは半年程度の周期で開催されるため、定期的に教育活動を振り返る良い機会となっている。なお、TP更新は今回で2度目となる。

目次

 2-1.理念と責任の範囲
 2-2.理念を実現するための方略
  (1)教育方法のモデル化
  (2)方略相互の関係性について

 3-1.講義科目との対応
  (1)科目名:建築計画
  (2)科目名:生活環境計画
  (3)科目名:ユニバーサルデザイン
  (4)科目名:建築造形実習
  (5)科目名:基礎研究
  (6)科目名:卒業研究
 3-2.その他科目との対応
  (1)クラス担任
  (2)クラブ活動

 4-1.公開授業シートに基づく
   自己評価・他己評価と改善点
 4-2.自主的な教員の集まり
   に基づく授業改善点
 4-3.ティーチングポートフォリオ
   に関する取り組み

 5-1.短期目標
  (1)クラブ活動における学外表彰
  (2)学友会活動の支援
 5-2.長期目標